(1)日本へのこだわり(一)

日蓮聖人は、日本という国を
「法華経が弘まるべき国」
「自らが生まれるべき国」
「東の端の、日いずる仏様の国」として、その根拠を多くの書物で記されています。

日本はインドから見て北東に当たります。
日蓮聖人は法華経が日本に渡り伝わったことと北東に位置する二天が守護の誓いを立てられた必然性を感じられたのです。
さらには法華経の説示と自身の体験を重ね合わせ、自らを法華経に説かれる菩薩のごとく、身命を惜しまず布教活動に邁進されていくのでした。

◎『南条兵衛七郎殿御書』
肇公の記に云「茲典は東北の小国に有縁なり」等云云。法華経は東北の国に縁ありとかゝれたり。

◎『千日尼御前御返事』
須利耶蘇磨三蔵と申せし人に此法華経をさづかり給き。其経を授けし時御語に云く「此の法華経は東北の国に縁ふかし」と云云。